2016年2月21日日曜日

「助教」の仕事内容

「助教の種類」の項に記載した通り、特◯助教は実質的にポスドクと同じですので、以下では「特◯助教以外の助教」を「助教」として表現していきます。

助教の主な仕事は「研究」です。さらに、学部生や大学院生への「教育」も担います。

助教は、所属する研究室のボスである教授や准教授に、良い研究成果を出すことを求められます。また、学部や大学院の講義や実習も担います。平均的な労働時間は、平日の12時間くらいです。

助教に任される講義や実習の内容は学部や研究室によってかなり多様ですが、平均的には年に合わせて5時間程度の講義と、1年のうち3週間程度にわたる学部生の実習指導です。他に試験問題の作成や試験監督、答案の採点などがあります。それらのための準備にかかる時間も合わせると、1年の労働時間のうち8%程度の時間を、講義や実習などに使っていることになります。

さらに、多くの場合、大学院生や学部生の研究指導・教育も担います。特に博士課程の大学院生の場合は、大学院生自身が一定の研究成果を上げられないと卒業できず、博士号も受けれられなくなってしまいますので、その指導・教育を担っている助教の責任は重大です。もちろん公的な責任は研究室のボスである教授や准教授にあるわけですが、多くのボスは特に実験に関しては具体的な指導ができませんので、助教などが面倒をみる必要が出てしまっているのが現実です。

研究活動に必要なインプットは出版されている研究報告、いわゆる論文を読むことです。普通の論文は英語で書かれていますので、素早く英文を読み、理解する力が必要です。また最終的なアウトプットは研究成果を国際誌へ投稿することですので、英文で論理を構築し、表現する能力も必要です。つまり一連の研究活動に必要な情報のインプットとアウトプットは英語で行うのが当たり前になっています。

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